場 所:小松精練株式会社 本社工場(能美市浜町ヌ167)
内 容:1.事業内容 説明員:総務課 土田氏
・繊維産業が盛んな北陸地方にあって、本社を石川県内におきファブ
リック素材の製造・販売に携わる数少ない企業である。
・小松精練株式会社では、製品を作るために必要なプラントをすべて
自社で賄う自己完結型の企業。動力源の電力も自家発電しており、
毎日大量に使用する水の浄化施設も施設内に完備している。設備
管理を外注せず企業活動を行っているユニークな企業であった。
2.環境の取り組み 説明院:環境エネルギー課 森氏
・環境宣言を定め、2016年〜2020年で2005年を基準にCO2の
10%削減、化学物質の管理、廃棄物の削減を重点目標に取り組ん
でいる。
・CO2削減の課題は、効率の良い水とエネルギーの使い方であった。
【課題解決への取り組み】
@ LNGへの燃料転換
従来の重油、LPGからLNGへ変更
(年間約14,000トンのCO2を削減)
A 発電設備(ボイラー)に伴って発生する蒸気の有効活用
本社だけでなく関連会社2社へも蒸気を供給することで、発電量
のUPと関連会社2社のCO2削減を実現。
(年間約7,000トンのCO2を削減)
B 温排水(40℃)の有効活用
平成27年に汚れに強く効率の良い熱交換排熱回収装置を導入
し、工場で使用する水を5℃(16℃→21℃)温めることで、蒸気
にするために必要なボイラーのエネルギーを削減。
(年間約1,400トンのCO2を削減)
C 蒸気の有効活用
素材を乾燥させるのに使用する蒸気は、熱い湯に戻るため乾燥
機から回収して、ボイラーの給水や工場で使用。
(年間6,800トンのCO2を削減)
※2015年は、2005年比で約13%のCO2削減実績をあげることができた。
3.環境共生製品の開発
・グリーンビズの誕生(廃棄物の有効活用)
排水処理のため微生物を用い、排水の汚れを食べて増殖する。
増殖した微生物が、排水処理能力を低下させていた。
↓
間引きした微生物に粘土・銑鉄スラグを練り込み、1,000℃で焼く
↓
スポンジ状の形状で保水力のあるセラミック板となる
(グリーンビズ)
・グリーンビズの活用
グリーンルーフ(屋上緑化)
グリーンビズグランド(ブロック)
グリーンビズルーバー(壁面緑化)など
【LNG貯蔵タンク】
【熱交換排熱回収装置】
【ファーボ内部 グリーンビズ】