場所 石川県地場産業振興センター 本館第3研修室
内容 講演「環境対応が生み出す新しい価値」
講師 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
コンサルティング・国際事業本部
コンサルタント 松田 理恵 氏
株式会社ウェイストボックス
代表取締役社長 鈴木 修一郎 氏
今年度最後(5回目)となる全体会が開催されました。
【講演内容】
第一部では、松田講師に制度の概要についてお話しいただきました。「J−クレジット制度」は、「国内クレジット制度」と「J−VER制度」を一本化した制度で、昨年度スタートしました。プロジェクト実施者(省エネ設備改修等の実施者)にとっては、クレジットの売却益や企業としてのPR効果等がメリットであり、クレジット活用者にとっては、自らの二酸化炭素排出量の削減や、商品のカーボンオフセット、CSR活動等にメリットがあります。プロジェクトとして認定されるための方法論は現在60種類程度ありますが、木質バイオマスボイラーの導入や、高効率ボイラー・ヒートポンプの導入、照明設備のLED化等、省エネ効果が計りやすい方法論が多く活用されているそうです。
第二部では、鈴木講師から具体的な事例の紹介がありました。重油炊きボイラーから電気ヒートポンプに更新した温泉施設の例やビニールハウスで木質ペレットボイラーを使ってトマトやイチゴを栽培している観光農園などの事例がありました。消費者に実施したあるアンケート調査によると「環境貢献型商品を買いたい」と考えている消費者は約7割にのぼるそうです。この結果から、環境に配慮した商品づくりのPRが重要になってきていると言うこともでき、今後「カーボンオフセット」に取り組む企業が増えていくことが予想されます。
現段階では、まだまだ認知度の低い「J−クレジット制度」ですが、省エネルギーの取組が経費削減以外の新しい効果をもたらす可能性を秘めているということを学びました。
